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オッサンのホンネVol.61『職歴欄を汚すな』

2014/07/15
オッサンのホンネVol.61『職歴欄を汚すな』


職歴欄を汚すな

 

 

A Rolling Stone Gathers No Moss

 

 

会社の経営者を40年以上やっていると、就職希望者の履歴書は何万通も見てきて、何万人もの採用面接をやってきている。

何万ものデータが蓄積されると、見込みのある人材の履歴書と、どうしようもない人材の履歴書の統計も自然と出てくる。今では履歴書を一目見ただけで、「ぜひわが社に欲しい!」とか「こいつはダメだ」とか、瞬時に判断がつくようになった。

 

今の人たちの真っ黒に書き込まれた履歴書を見ていると、気がなえる。

学歴欄はともかく、その下の職歴欄が長すぎる。昔の人の履歴書の職歴欄なんて、たった1行でおしまいだった。学校を出て就職した先を定年まで勤め上げるのが当たり前だったということだ。しかし今は25歳や30歳で転職を繰り返すのが普通になっている。

 

今 の履歴書のフォームが生まれて約100年たっているが、学歴、職歴欄は左側だけで完結することを想定して作られているわけで、だらだらと右側まで職歴が続 き、さらに欄が足りなくて別紙を添付する、なんて人生は想定外なのだ。100年前に履歴書のフォームを開発した人が、21世紀の日本では右側の欄まで埋ま るくらいに転職を繰り返す人たちが当たり前に暮らしていると知ったら驚いただろう。

 

根性の足りない若者が増えたというよりも、就職情報会社が自分たちの利益のために若者たちをあおり、転職を勧めているのが今の日本の現状だ。若者たちは服を着替えるように仕事もあっさりと脱ぎ捨てるのが、おしゃれなことと勘違いしている。

 

しかし実際はどうだ。

 

転 職を繰り返すたびに、待遇もまた安い初任給に戻り、新しい環境のストレスにさらされ、年下の先輩に気を使いながら肩身の狭い思いで日々働かなければならな くなるのだ。転職活動をするパワーがあるなら、そのパワーを今勤めている会社に回したほうが合理的というものだ。職場のリセットを繰り返すよりも、今おか れている職場で努力したほうが、自分の身の回りの環境や条件はずっと改善されるはずだ。

 

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